
「confusion」谷川千佳, 12 x 18 cm, 水彩紙にアクリル絵具、マニキュア、スパンコール、メディウム、グロスワニス
物憂い表情をたたえた少女たちのポートレートを主軸に作品を数多く発表し続けている谷川千佳氏。細い手足や、優美な曲線の長い髪など、伝統的でファンタジックな少女画の美質を備えつつ、宙を漂うような絵の主人公の視線に滲む彼女自身の深い空想力と、こちらの深層心理と共振するような、かすかな狂気を帯びた作品世界が魅力です。少女画の、特にセーラームーン世代と言われるアーティスト、イラストレーターが多数、厚い層をなしている中にあって、2D絵画の美と、自分自身にしかできない構想の深みを真摯に希求し続ける態度は、各地のギャラリー、ショップで高く評価されています。
本作は、たくさんの情報、思考、感情が、頭の中に渦巻く様子を描いたという2020年の未公開新作です。
作家情報
1986年、富山県生まれ。2010年、神戸大学発達科学部を卒業後、デザイン系専門学校勤務を経て、フリーランスのアーティスト / イラストレーターとして活動を開始した。国内外で作品を発表し続けるほか、三津田信三「どこの家にも怖いものはいる」(中央公論新社)、乾ルカ「奇縁七景」(光文社)の装画を担当するなど、幅広く活躍中。短編漫画の制作や、音楽アルバムのジャケット、ライブステージ装飾のイラスト、テキスタイルの図案提供なども。最近の主な個展に「to / しさくするキマイラ」(2018年、目白・ブックギャラリーポポタム)、「0.3秒の温室」(2019年、原宿・ギャラリールモンド)など。
作品名 | confusion |
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Title | confusion |
作家名 | 谷川千佳 |
Artist | Chika Tanikawa |