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Memory Code - Vestiges

「Memory Code - Vestiges」橋本仁, 41 x 30 cm

2019年10月から年末にかけて私はTOKASの二国間交流プログラム派遣クリエーターとして台北のTreasure Hill Artist Villageに滞在し、調査、制作そして展示を行ってきた。

なぜ台湾だったのか。それは、私のルーツに記憶としての台湾があるからだ。
私と台湾の繋がりは1895年に遡る。
日本統治時代初期、家長の高橋由義を中心にした一つの家族が台湾に降り立った。
その中で、養子の猪之助と実子のはまが結婚し、そこから2世代後である私の祖母は敗戦当時17歳まで台湾で生まれ育った。
私の祖母のように、日本統治時代の台湾で生まれ育った人達を「灣生」という。

しかし時は過ぎ、両国において灣生という言葉も時代の表から忘れ去られて既に久しい。
思い出を語り合ってきた両国の人々は1人また1人とこの世を後にし、慰霊の会に集う人々の高齢化も目立ってきた。
私がアーティストとして聞いた祖母やその他の灣生の方々に取材した記憶や想いと、決して肯定することはできない戦争と統治の間で、それらを結びつける本質とは何かと探る中で思い当たったのが、「生活と経験と感情」そして全てを包括するこの「大地」だった。

我々は「根を同じくする島の民」であり、古今東西常に歴史という表舞台を裏で支えてきたのは一人一人の「生活と経験と感情」だ。そして全てが回帰し、包括される場所として足元の大地がある。
統治などという言葉に良い響きがあるわけがなく、かといって灣生たちの生活と想いと経験は間違いなく郷愁として、忘れ難いものとして、その胸に刻まれている。

戦後75年を迎える今、湾生をテーマに制作した作品を発表する上で生まれるであろうある種の「今更感」をどう払拭するか。
その鍵は、灣生という異邦人もまた現代を生きる台湾人や日本人と全く別の人間ではないという共感をいかに持ってもらうかということに尽きる。
今も昔も変わらずに在るモノ。それが歴史や肯定否定の感情を跨いで、過去と現在、灣生と私達現在に生きる人間とを繋げる視座なのだ。

鉄は常に酸化し大地へ還ろうとしている。生物にとって酸化は死への道程だ。
我々はこの地球上で生まれ、現在という瞬間を重ねながら、やがて万物と共に地球へ還っていく。
その動的な瞬間を留め台湾のカタチを象ることで、かつてあった日本時代という一言では言い表せない両国の関係性を作品に託した。
Memory Code - Vestiges

作家情報

Cosmic Code
●活動履歴
1984年 埼玉県生まれ
2011年 東京藝術大学美術学部工芸科鍛金研究室 卒業
2014年 東京藝術大学美術学部工芸科鍛金研究室修士課程 修了

●グループ展
2009年 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009 克雪dynamoアートプロジェクト 山本浩二CAPフロギストン メンバー (仙田小学校、新潟)
2009年 Light Feeler -触覚により「見る」- (ギャラリー空、東京)
2012年 第12回 KAJIMA彫刻コンクール 入賞作品展 (鹿島KIビル・アトリウム、東京)
2016年 第11回 TAGBOAT AWARD 入選者展(世田谷ものづくり学校 ⅡDギャラリー、東京)
2016年 第11回 日本現代藝術 Tagboat Award 特別展(Galerie F&F、台北)
2016年 SHIBUYA STYLE vol.10 (西武渋谷店、東京)
2017年 THE WORLD IS SQUARE, 橋本仁 / 黄大?(G gallery、台北)
2017年 Independent New York (Ashok Jain Gallery, NY)
2018年 Code,Line,Sides (Pinacotheca gallery, Tokyo)
2018年 FORSAKING POP: A NEW ART GENERATION FROM JAPAN (WhiteBox, NY)
2018年 ALL ART+ (Van Der Plas Gallery, NY)

●個展
2013年 橋本仁 展 -橋本曼荼羅- (Overland Galler、東京)
2014年 橋本曼荼羅 -あしとりんご/"Who"の肖像- (Overland Galler、東京)
2018年 Chained -連鎖のなかに- (tagboat gallery、東京)
2018年 Jin HASHIMOTO / Memory Code 【Crony Art Program】(Crony, Tokyo)

●公共展示
2011年 東京都上野恩賜公園 作品設置
2012年 SAS(ストリートアートステージ)作品設置 (取手駅前、茨城)
2012年 南アフリカ共和国日本国大使館(公邸)にて展示 (現在、日立パワーアフリカ社にて展示)
2013年 大学評価・学位授与機構 エントランス、機構長室 作品設置(大学評価学位授与機構、東京)

●アーティスト イン レジデンス
2017年 PIER2 Art center (高雄、台湾)
2017年 中之条ビエンナーレ 2017 (群馬、日本)

●受賞歴
2011年 東京都知事賞 (東京藝術大学、東京)
2012年 第12回 KAJIMA彫刻コンクール 奨励賞 (KAJIMA彫刻コンクール、東京)
2012年 安宅賞 (東京藝術大学、東京)
2016年 第11回 TAGBOAT AWARD グランプリ(TAGBOAT、東京)
2016年 第34回 三菱商事ART・GATE・PROGRAM 入賞
2017年 Independent Art Fes TAIPEI 大賞

●メディア露出
-Artefuse (New York City)
https://artefuse.com/2017/11/20/independent-new-york-by-tagboat-japan-at-the-ashok-jain-gallery-125260/

-THE BROOKLYN RAIL (New York City)
https://brooklynrail.org/2018/07/artseen/Forsaking-Pop-A-New-Art-Generation-from-Japan

-Tagboat アーティストインタビュー
http://www.tagboat.com/wp/橋本仁アトリエ取材/

●ビデオ
-PV
https://www.youtube.com/watch?v=THkUk5iRSIc

-メーキング
Memory code (鉄)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=7&v=e9BIcappssc

Memory code (木)
https://www.youtube.com/watch?v=A9iEx2dvIIg




作品名 Memory Code - Vestiges
Title Memory Code - Vestiges
作家名 橋本仁
Artist Jin Hashimoto
作品本体価格 180,000円
額装費 1,560円
消費税 18,156円
合計金額(税込) 199,716円
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作品仕様

制作年
2020年
エディション
オリジナル 
サイン
あり 
技法
木、合成樹脂塗料、鉄 
作品本体サイズ(縦×横)
41x30cm
作品の状態
良好 
額仕様
なし 
額寸(縦×横)
xcm
お届け期間
約3週間 
特記事項
※額装費は合わせ箱代となります。 
作品ID
58633 

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