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IDEAL WORLD (多肉植物 succulent-plants)

「IDEAL WORLD (多肉植物 succulent-plants)」石井七歩, 21 x 29.7 cm, 紙にドローイング

森に想いを馳せることがあります。
それは現実に存在するどこかの森ではなく、この世のどこにもない、青々とふくらんだ観念上の森です。

私は現在、渋谷で暮らしています。
代官山にアトリエを構え、散歩は麻布や六本木、そして時間を作っては国会前や銀座の方まで自転車を走らせながら作品の構想を考えています。

東京の大都会に包まれる日々、ふと気が付くとあらゆるものを情報として見るようになっていました。中でも特筆すべきは食事です。肉を食べる/ジャガイモを食べるなど、食材への強い実感を持って食事することはほとんどなく、例えば今回は恵比寿でタンドリーチキンの美味しい店、今回は面倒だからマクドナルドのポテトなど、「どこで/だれと/どんな」いわば座標情報のように食事を捉え、食材そのものというよりかは食事の座標的な情報を体内に取り込んでいました。

そんなある日、コンクリートで端正に舗装された道を何気なく歩いている時、
頭で考えることと自身の肉体とが別のもののように乖離してゆき、思念ばかりを使って生活していることに気が付きました。


冒頭に登場した「観念上の森」という話に戻ります。

自然の中に包まれて(包むというほど自然は生易しいものではないですが)いると、そこに生えている樹木や足元の土、石、虫、視界に入るありとあらゆるものと自分自身とに大した差がないことを実感できます。
そこではすべてがすばらしく、裏を返せばすべてのものに全く価値がない。
森の中、川を流れる水と自分自身とのあいだに大きな差異が無いことを実感したとき、いままでは思念が先行していた自意識に、肉体の存在が浮かび上がり、強く実感できるような感覚をおぼえます。
頭と肉体をリンクさせるため、私はたびたび観念上の森へと訪れ、自らの身体感覚を取り戻そうとしています。

多肉植物は、
薄い葉をもつ植物とは一線を画し、その肉感に生々しい存在を感じさせます。まるでひとの指先やくちびるのような…。
都会の洒落た店に多肉植物が飾られているのを見るたび、私は観念上の森に想いを馳せるのです。自然を忘れさせる都会に包まれながらも、その包みを解いて森へと誘われる。ふよふよと豊満な肢体をもつ多肉植物は、都会に仕掛けられたトリガーのようなものです。
IDEAL WORLD (suvvulet-plants)

作家情報

IDEAL WORLD(象牙の塔 Ivory Tower)
1991年東京生まれ。2010年より、文明や生死をテーマに作品を制作。

1991年3月、東京湾を臨む埋立地に生まれる。
どこまでも四角い細胞のような住居がつづく、無機質な団地風景の中で育つ。
2010年秋、パリの画家モーリス・ユトリロの展覧会を見たその日に、街景をモチーフとしたドローイングを描きはじめる。
2010年冬、村上隆氏のギャラリー”Hidarizingaro“にて開催のグループ展へ参加。
2011年春には堂島リバービエンナーレへ参加。参加者に磯崎新氏や隈研吾氏など建築家が多かったことから建築に対する興味が深まり、建築物をモチーフとした作風に没頭してゆくこととなる。
2011年、約50人の画家が所属するアーティストチームを設立。代表を務める。
2012年、青森県立美術館にて美術館デビュー。
2012年のGEISAIで飯田高誉賞を受賞したことをきっかけに、その後3年間、主に村上隆氏の持つギャラリーで展覧会を企画、開催してゆくことになり、2011年から2013年までの間に、10回の展覧会を企画監修、30回以上のイベントを主催。
2013年、飯田高誉氏の推薦により、上野の森美術館のVOCA展に出品。
2016年、銀座での初個展を経て、2017年には東京・代官山に自身のアトリエ・ギャラリーをオープン。

http://nahoishii.com/

【個展】
2016 石井七歩個展「Broken Tokyo」/中銀カプセルタワー(銀座)
2017 石井七歩個展「Archives」/Rerearealism(代官山)

【グループ展】
2011 堂島リバービエンナーレ2011 ″ECOSOPHIA—アートと建築—”/堂島リバーフォーラム(大阪)
2011 Pixiv×kaikaikiki エノテロリズム ―想像力の創造力、神体を生みだす身体―/HidariZingaro(中野)
2012 超群島 – HYPER ARCHIPELAGO/EYE OF GYRE(表参道)
2012 アーティスト・アジト/HidariZingaro(中野)
2012 アーティスト・アジト2/GEISAIgallery(秋葉原)
2012 アーティスト・アジト3/GEISAIgallery(秋葉原)
2012 されど少女は虚空の世界で/FUMA Contemporary Tokyo(八丁堀)
2012 アーティスト・アジト4/多摩美術大学(八王子)
2012 超群島 – ライト・オブ・サイレンス/青森県立美術館(青森)
2013 VOCA展2013 現代美術の展望−新しい平面の作家たち/上野の森美術館(上野)
2013 秋葉原モンパルナス/GEISAIgallery
2013 浄泉寺アートプロジェクト /浄泉寺(尾道)
2013 Intolerance World/GallaryPONCOTAN(札幌)

【その他】
2012 ニコニコ超会議 言論コロシアム「村上隆・GEISAIブース」/幕張メッセ
2012 GEISAI#16/東京流通センター
2013 GEISAI#17/東京流通センター

【受賞歴】
2012 GEISAI#16/飯田高誉賞受賞

作品名 IDEAL WORLD (多肉植物 succulent-plants)
Title IDEAL WORLD (succulent-plants)
作家名 石井七歩
Artist Naho Ishii
作品本体価格 50,000円
額装費 6,000円
消費税 5,600円
合計金額(税込) 61,600円
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作品仕様

制作年
2011年
エディション
オリジナル 
サイン
あり 
技法
紙にドローイング 
作品本体サイズ(縦×横)
21x29.7cm
作品の状態
良好 
額仕様
あり 
額寸(縦×横)
35x40cm
お届け期間
約3週間 
特記事項
※既存額でのお渡しになります。 
作品ID
51449 

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