石居麻耶は「日々、心に残りゆくもの」をテーマに、日常のささいな光景を一場面ごと拾いとり、イメージを膨らませて描きます。「わからない明日に何かを見定めようと言葉にならない思いを探す10代の少年少女のかけらを描こうと思いました。言葉にならない、けれども、風のように目の前 に現れる10代の少年少女の光景は、私の日頃のテーマでもある『日々、心に残りゆくもの』の一部として確実に存在している光景です。」石居のイラストは大人が久しく忘れていた感情を呼び起こす役割を担っているかのようです。この作品は2007-2009の東京新聞で連載されていた挿絵です。万城目学の小説「鹿男あをによし」「鴨川ホルモー」の表紙画をはじめ、本の挿画やイラストも多数手がけています。