水野里奈

Rina Mizuno

Twitteで奈良美智もほめていたとおりの逸材。
中東の細密画の装飾、キャンバス地そのもの、伊藤若冲の水墨画における筆致、浮世絵に触発された構図などの要素をそれぞれに生かすことを心がけ、画面空間を重層的なレイヤーの層に置き変えて構成することで、「見ても見きれない絵画」を目指している水野里奈。

水野の絵画は、様々な技法が行き交うことで重層的な画面構築を目指すものである。
庭をモチーフにした作品は華やかな色彩にあふれた一見すると装飾的な作風であるが、その装飾性がもたらす平面性とは相反する三次元性もまた同じ画面に同時に存在するという、一種独特のカオスが作品の魅力となっている。

細密性・筆触・キャンバス地をそれぞれ互いに生かした多彩なテクニックやモチーフの組み合わせから、「自分でさえ思わず驚いてしまうような」何かを画面に定着させることへの試みを高度な技術で実現している。

現在の水野里奈は飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍の場を広げている。
多くの将来性が期待できる作家をまずは最初の一枚として購入することをお勧めしたい。
通にしか分からないその作品の素晴らしさを肌で感じたならば、迷うことなく買うべき一枚となるだろう。

現在、作品はございません。

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