カートアイコン

EN / JP

大谷陽一郎

Yoichiro Otani

大谷陽一郎

「キ」という言葉で使われる漢字の印刷文字を中心に、「木」、「樹」、「気」などを様々なフォントによって、一つの日本的風景や山水画を描く大谷陽一郎。
2018年の3月に東京藝術大学の大学院を卒業した。
彼が描く遠くから眺める景色には、生い茂る様々な大きさの「木」が存在しており、その中には違うニュアンスの「樹」や「気」などがある。
大谷はこちらの作品を全てパソコン上で作成している。ある意味でこの作品はグラフィックアートでもあるのだ。
様々な大きさの「キ」で表す漢字の全体の構成を何度も確認するためには、パソコンを使わずには作れない作品でもあるのも事実だ。
漢字のスタンプを押して出来るような簡単なシロモノではない。 彼ならではの綿密な計算とデザインによって作品が作られているのだ。

壮大なスケールとそれを表現するための緻密な作業。 それこそが彼の真骨頂であり、他の人できるようで、実は彼にしかできない発想と作り上げるための忍耐力が必要なのだ。

東京藝術大学の卒展で展示されたのは、高さ4メートルの「キ」の漢字で作られた山水画。それを今回は6つのパートに分けて1/4の縮小版を作ってみた。
実際に本物を見るとわかるその作品の面白さは、何世代に渡って続くほど恒久的な価値であり、作品としての評価も今後上がっていくことが予想される。
大谷陽一郎の今後の活躍は間違いなく期待できる。