家族の健康と幸福を願う日本の節句
節句と言えば、人日(1月7日)・桃の節句(3月3日)・端午の節句(5月5日)・七夕(7月7日)・重陽の節句(9月9日)の五節句ですが、今回ミヤケ氏は、現代の我々にとって欠かせない年中行事であるお花見とクリスマスを加えた新七節句を描きました。
江戸の浮世絵にも良く描かれてきた節句。
そこには季節を通して、子供の成長や長寿、そして子孫繁栄など家族互いの健康と幸福を願う時間を人々が大切にしてきたことがうかがえます。
「現代の浮世絵」として新たに誕生した平成版・新七節句は、季節毎に掛け替えてお楽しみいただくことで、現代の我々が忘れがちな季節感や家族とのつながりの大切さを思い起こさせてくれる作品です。
年に一度、彦星(牽牛星)と織姫(織女星)が天の川を渡って出会う七月七日の七夕。
日本では様々な飾りや願い事を書いた短冊を笹の枝葉にさげます。
かつては豊作の祈願、また織姫にあやかり手芸などの上達を願ったことから、現在ではより一般的な願掛けの行事となり、各地の夏祭りにもなっています。
夜風に揺れる七夕飾りと露店の賑わいに、つい浴衣で出かけたくなるのは、四季の情緒を楽しむ日本人の性でしょう。